with ink.では、Instagramとwebサイトにて、インクの魅力を発信するさまざまな投稿をしてきました。
今回は、過去のInstagramの投稿にいただいた、インクや万年筆、つけペンにまつわる疑問や質問コメントに対して一問一答形式でお答えしていきます!
疑問や質問がある方はぜひチェックしてみてください!
目次
皆さんからの質問【インク編】
まずは、インクにまつわる疑問や質問にお答えしていきます!
Q1.
もったいなくて中々ボトルインクが開封できません。劣化や乾燥を極力抑えるコツを教えて下さい!
A.
インクはまず蓋をしっかり閉め、日光の当たらない場所で保管することをおすすめします。
蒸発や漏れ、また不純物と混じることをなるべく避けるために、蓋はかならず閉めましょう!
また、インクは日光に当たると色あせてしまうおそれがあります。
せっかくの綺麗な色を長持ちさせるためにも、暗くて光の当たりにくいところへ保管するのが適しています。
「知っておきたい万年筆とインクのこと」の記事の「インクを長持ちさせる保管のしかた」もご覧ください。
Q2.
万年筆で書く以外のインクの使い道を知りたいです!
A.
万年筆で書く以外にも、つけペンにつけて使う、筆で使うといった、筆記具を変える手段があります。
また、オリジナルスタンプ台を作成したり、紙コップを使ってシャボン玉のような円を描くこともできます。
インクの活用アイデアはこれまでにも投稿していますので、ご覧ください。
そして今後の投稿でも、引き続きいろいろなインクの使い方をご紹介していきます!
Q3.
インクAとインクBを混ぜて使えるのか知りたいです!
A.
多くのインクは、混ぜて使うことを想定されていない場合が多いため、ご注意ください。
混ぜることで成分変化が起こり、万年筆に入れた際にインク詰まりや沈殿などが起こる可能性もあります。
ただし、混ぜることを目的として製造されているインクもあります。
例として、セーラー万年筆の「STORiA MiX」は、混色することを楽しむインクです。
自分だけのオリジナルな色を作ってみたい際には、混色用インクでお楽しみください。
以前の記事「自宅で簡単!オリジナルインク作り」でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

Q4.
インクを作るときにどんなふうに企画を立てているのかが気になります。
A.
セーラー万年筆の場合は、SHIKIORI-四季織-などシリーズ毎にインクを企画しており、シリーズの担当者がアイデアを出し、色を決めているそうです。
一方で、つけペン用インク「Dipton」シリーズは、つけペン用だからこそ広がる多種多様なインクの魅力をもっと感じていただきたいという思いから、「万年筆インクとは異なるインク」であることを前提に企画しているとのことでした。
Q5.
万年筆に入れるのに向かないインクの種類など教えてほしいです。
かわいいインクだと思ってもレビューで万年筆に入れないほうがいいとか見て怖くて手が出せないことがあるので…
A.
「つけペン用」と記載されているインクは、万年筆ではご使用いただけません。つけペンでご活用ください。
「万年筆用」と記載されているインクは、染料顔料問わず製造元で出荷の品質基準を満たしたインクです。
レビューや評判も、購入の際の参考になるかと思いますが、安全性や使い方の面については、基本的には製造元の記載に従ってお使いいただくと安心ですよ。

Q6.
ラメのついたインクはとても素敵なのですがレインボーカラーは難しいのでしょうか?
レインボーカラーペンを持っていてふと思いました。
A.
レインボーカラーのペンは、それぞれの色が混ざりにくくするような添加剤を入れて粘度の高いインクを色ごとに順番に詰めることで作られているそうです。
万年筆インクは粘度を上げてしまうとペン先から出なくなってしまうため、実現ができないのだそう…。
皆さんからの質問【万年筆編】
続いては、万年筆にまつわる質問にお答えしていきます!
Q1.
万年筆の書き心地って、価格と比例するのでしょうか?
A.
万年筆の価格は、主にペン先に金が使われているかで変化します。
ステンレス、14金、18金、21金…といったように、万年筆には様々なペン先があり、金が多く含まれるほど価格は高くなりますが、書き心地はより柔らかく感じる人が多いです。
ただし、「柔らかい=書き心地がいい」かというと、人それぞれだと思います。
たとえば、硬めでしっかりとした書き味が好きな人や、一定の線幅で書けるほうがいいという人は、ステンレスや14金などのペン先の万年筆の方が書き心地がいいと感じるかもしれません。
一方、筆圧によって濃淡が出たり、とめはねはらいが出たりするのがいいという人は、柔らかい18金や21金などのペン先の万年筆の方が、好みだと感じるかもしれません。
求める書き心地によって、ペン先の好みが変わり、それによって書きやすい万年筆の価格にも違いが出てきます。
Q2.
万年筆のちょっとしたトラブル(インクは入ってるのにかすれる…等)のときどうしたら良いかの対処一覧があるとありがたいです!
A.
基本的には一つ一つ状態を確認して、書けない可能性をつぶしていく方法になります。
こちらのチャートを参考にしてみてくださいね!

Q3.
キャップの中に漏れているのか書くときによく手にインクがつきます。
対処方法が知りたいです。
A.
書いているときに手にインクがついてしまう理由として、キャップの中のインクが大先や尾栓に移っており、それがペンを握ったときに手に付着していることが考えられます。
キャップの中のインクを拭ったり、洗って乾かすことで対処をお願いいたします。
キャップを綺麗にしても手にインクが付く場合は、どこか別のところからインクが漏れているおそれもありますので、文房具店や製造元のカスタマーサービスにご相談ください。
Q4.
鞄に入れておいたらインクが漏れたり乾いたりして使えなくなりますか?
A.
鞄の中に万年筆を入れる際は、キャップをよく締め、蓋栓が上にくるように立てて収納するのをおすすめします。
ペンを立てるために、鞄の中のペンポケットを活用したり、複数の万年筆を持ち歩きたい場合は、3本差しペンケースや5本差しペンケースといったものを活用したりすると安心です。
Q5.
初めて万年筆を使う人におすすめの万年筆はありますか?
A.
『TUZUアジャスト万年筆』は、初めてでも正しい向きで持てる万年筆です。
ペン先の向き自体を調節できるので、持ち方にクセのある方も、初めてで不安のある方にも最適です。
「最新の手書き体験! 自分に合った書きやすさが見つけられる万年筆『TUZU』」の記事で、『TUZUアジャスト万年筆』の使い方やwith ink.スタッフのレビューも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

Q6.
万年筆を超音波洗浄機で洗浄すると万年筆の寿命を縮めてしまうのでしょうか?
A.
万年筆のペン先を洗うために超音波洗浄機を使うことは、基本的には問題ありません。
工場、店頭などでも使用されています。
ただし、長時間の使用や出力の高い状態で使用を続けると、絶対に影響がないとは言い切れないので、もし気になるようでしたら、数分程度の短時間でお使いいただくのがいいかと思います。
それでもインクが落ちきらない場合には、該当の万年筆の製造元にご相談いただくことをおすすめします。
Q7.
万年筆が書けなくなる原因や対処法を教えていただきたいです。また書けるようになったら嬉しいです!
A.
万年筆が書けなくなる原因で一番多いのは「インクの水分が蒸発してしまい固まっている」というもの。これはペン先を洗浄することで解消しますよ!
この他にも、ペン先がずれてしまったり、パーツに不良があったりという理由が考えられますので、水で洗っても解消されないときには、該当の万年筆の製造元メーカーへご相談いただくことをおすすめします。
せっかくの万年筆、大切に使いたいですよね!
Q8.
小学生の娘が絵を描くのが大好きで、万年筆やつけペンに興味津々です!
子供でも使いこなせるでしょうか?使い方のコツがあれば知りたいです。
A.
お子様でも適切に使っていただければ、もちろんお使いいただけます!
使い方のコツとしては、力を入れずに、紙の上をなぞるように書くことです。
最近は子どもの筆圧が低下している傾向があるそうですが、実は筆圧をかけすぎないことが万年筆には最適なので、もしかしたら万年筆を使いこなすのも早い?かもしれません。
皆さんからの質問【つけペン編】
つけペンにまつわる質問もいただいていますので、こちらもお答えしていきます!
Q1.
つけペンにインクを付けて書くときすぐインク切れになったり上手く書けなかったりするのですが、コツ等を教えていただきたいです!
A.
つけペンを使う際には、インクへペン先を浸し、余分なインクをボトルのふちで落としてから書くとよいです。
たくさんつきすぎたインクがぼた落ちしたり、過剰に出てインク切れしてしまうことを防ぎます。
違う色に変える際には、しっかりとペン先を水ですすいで、ふき取ることも大切です。
つけペンの使い方はこちらでもご紹介しています。
Q2.
万年筆とつけペンは違うのですか?ガラスペンを持ってるのですがガラスペンにもインクは使えるのでしょうか?その逆のこともできるのでしょうか。
A.
万年筆とつけペンの違いについては、以前に皆さんからの質問にお答えした記事でもご説明しています!
万年筆は軸の内部へインクを入れて使うのに対し、つけペンはペン先にインクを一時的につけて使う筆記具です。
ガラスペはつけペンの一種で、万年筆用インク・つけペン用インクをお使いいただけます。
ガラスペンの使い方はInstagramでもご説明しています。
皆さんからの質問【番外編】
そのほかには、インクや万年筆、つけペンデビューに関する質問もいただいていました!
Q.
万年筆、つけペンデビューには何から集めていけばいいんでしょうか?
A.
それぞれ、始めるために最低限必要なものをご紹介いたします!
①万年筆の場合
・カートリッジインク、万年筆
もしくは
・万年筆に適合するコンバーター、ボトルインク、万年筆
※万年筆が吸入式のものだった場合、ボトルインクと万年筆本体があれば使うことができます。


②つけペンの場合
ボトルインク、ペン先、軸、ペン置き

③ガラスペンの場合
ボトルインク、ガラスペン、ペン置き

※ペン置きは「あったら周りが汚れなくて便利なもの」として挙げています。
おわりに
いつもたくさんのコメントをありがとうございます。今回は、これまでにInstagramにいただいた疑問や質問にお答えしてきました。
これからインクライフを始めようと思っている方、もっと深くインクを楽しみたいという方の参考になれば幸いです。
with ink.では、いつでもコメントでの質問を受け付けていますので、ぜひお気軽にコメントくださいね!