インクを知る

知っておきたい万年筆とインクのこと

知っておきたい万年筆とインクのこと

万年筆やインクの特徴や性質を知っておくことで、快適なインクライフをおくることができます。
今回は、万年筆とインクの基本的なことについてまとめてみました。

カートリッジインクとボトルインクのちがい

カートリッジインクとボトルインク

万年筆インクには、カートリッジインクと、ボトルインクの2つのタイプがあります。

カートリッジインク

カートリッジインクは、あらかじめインクがカートリッジの中に入っているタイプのインクです。
そのため、万年筆本体に差し込むだけで簡単に使用することができます。
また、一つ一つが軽量で持ち運びしやすく、外出先でインクが切れてしまった際も簡単にインクの補充をすることができます。

ボトルインク

ボトルインクは、コンバーターという器具を使用してインクを吸入する必要がありますが、カートリッジインクに比べて色数が多く、ベーシックな色から、華やかな色まで、数え切れないほどの種類があります。
また、ボトルのデザインも種類が豊富で、見た目を楽しむこともできます。

万年筆とインクは同じメーカーのものを使いましょう

カートリッジインクもボトルインク吸入のためのコンバーターも、メーカーによって仕様が異なります。
そのため、万年筆とインクは同じメーカーのものを使用した方が、相性が良く、トラブルも少なくなります。

染料インクと顔料インク

染料インクと顔料インク

万年筆インクには、染料インクと顔料インクがあり、それぞれ異なった特徴を持っています。

染料インク

現在販売されている「万年筆用インク」は、一般的にほぼこの染料インクです。 色数が豊富で、鮮やかで透明感があり、濃淡が出やすいのが特徴ですが、にじみやすい、色あせしやすいという性質があります。
筆跡の濃淡を楽しんだり、わざとにじませたりグラデーションを作ったりするのにも向いています。

顔料インク

最近万年筆インクでも増えてきた顔料インクは、乾くと耐水性、耐光性があり、裏抜けしにくいという特徴があります。
紙の表面に定着するので、染料インクと比べてはっきりとした筆跡になります。逆に濃淡は出にくいインクです。ただしにじみには強いので、他の画材と合わせてイラストを描いたりすることにも向いています。

コンバーターを使ったインクの吸入方法

コンバーターを使用して、ボトルインクを万年筆に吸入する際の方法をご紹介します。
メーカーによって仕様が異なりますので、万年筆と同じメーカーのコンバーターを使用するようにしましょう。

インクの吸入方法1

1:キャップを外し、ペン先を外します。

インクの吸入方法2

2:コンバーターをペン先に差し込みます。

インクの吸入方法3

3:コンバーターのノブを回して、ピストンを下げます。

インクの吸入方法4

4:ペン先のハート穴が隠れるまでインクに浸します

※画像左上の部分が、ハート穴になります。

インクの吸入方法5

5:コンバーターのノブを回して、インクを吸入します。

インクの吸入方法6

6:インクが吸入できたら、ペン先についた余分なインクをティッシュペーパーなどで拭き取ります。

インクを長持ちさせる保管の仕方

インクの保管場所

ボトルインクを保管するときは、まず蓋をしっかり閉めること。インクの乾燥や蒸発、漏れを防ぎます。
そして、直射日光の当たらない場所に保管すること。インク(特に染料インク)は、光に当たると色あせてしまうため、暗い場所での保管をおすすめします。 ちなみにインクの保存は、約2~3年が使い切りの目安。一色で長い間楽しめそうですね。

おわりに

今回は、万年筆とインクの基本的な特徴や性質をご紹介してきました。
実際に使ってみることで、それぞれの特徴や性質が実感しやすいはずです。気になった万年筆やインクは気軽にお試しいただいて、ぜひ自分にあった、お気に入りのものを見つけてみてください。