インクで遊ぶ

自宅で簡単!オリジナルインク作り

オリジナルインク作り

さまざまな場所でさまざまなカラーが販売されている万年筆インク。
完成されたたくさんの色の中からお気に入りの1色を探すのも楽しいですが、インクを絵の具のように混色して、自分の好きな色を作ることができたらそれもまた素敵ですよね。
6月に開催した『with ink.インクファンミーティング』でも、インクの混色体験は参加者の皆さんからご好評をいただいていました。

そこで今回は、自宅で簡単にオリジナルインクを作るための、混色の手順について紹介します。

混色を楽しむことができるインク『STORiA MiX』

インクは基本的には混色をすることはできませんが、『万年筆用ボトルインク STORiA MiX 顔料 20ml』は、同シリーズのインクであれば混色をすることができます。

STORiA MiXが並んだ写真

今回は、インクの混色体験を皆さんのご自宅でも楽しめるように、オリジナルインクの作り方をご紹介いたします。

インク混色の手順・オリジナルインクの作り方

「オリジナルインクを作る」と聞くと、難しいのではないかと思ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、作り方はとても簡単です。
『STORiA MiX』も全色揃える必要はなく、2色あれば混色を楽しむことができます。

用意するもの

混色に使用するものが並んだ写真

・『万年筆用ボトルインク STORiA MiX 顔料 20ml』 お好みの2色があればOK!
・スポイト 使用する色の数だけあると便利です。
・マドラー
・パレット
・小さめの計量カップまたはビーカー
・お水
・メモ用の紙
・保存用のボトル
・無地のシール ※ラッピング用
・ヒモとタグ ※ラッピング用


今回は、『万年筆用ボトルインク STORiA MiX 顔料 20ml』の『ピンク』と『ブルー』の混色を例に、オリジナルインク作りの手順をご説明します!

オリジナルインクの作り方① インクの配合を決める

オリジナルインクの作り方①-1

①-1
『ピンク』と『ブルー』をそれぞれのスポイトで吸い取り、パレットに垂らします。
パレットにインクを垂らすときは、配合の比率がわかりやすいので、1滴ずつ垂らしていくのがおすすめです。

オリジナルインクの作り方①-2

①-2
マドラーを使って色がなじむまでインクを混ぜていきます。

オリジナルインクの作り方①-3

①-3
つけペンなどを使って、混ぜたインクの試し書きをして、色を確かめます。
後で再現しやすいように、混ぜた色の配合の比率をメモしておきます。
(写真の場合は、『ピンク』3滴、『ブルー』1滴)

オリジナルインクの作り方①-4

①-4
片方の色を増やしてみたり、減らしてみたりしながら好みの色味を探してみましょう。

オリジナルインクの作り方② ボトルに詰める

オリジナルインクの作り方②-1

②-1
気に入った色に仕上がったら、メモしていた配合に沿って、空のボトルに保存する分量で作成していきます。
今回は、10mlのボトルに詰めていきます。

オリジナルインクの作り方②-2

②-2
小さめのビーカーや計量カップに、混色したインクが10ml前後になるようにインクを垂らしていきます。
『ピンク』3:『ブルー』2の配合で作る場合、『ピンク』を約6ml、『ブルー』を約4ml入れることで約10mlになりました。

オリジナルインクの作り方②-3

②-3
ボトルに詰める分の量ができたら、マドラーでしっかり混ぜて、空のボトルにインクを注ぎます。

オリジナルインクの作り方②-4

②-4
無地のシールにインクの配合比率を書いて、ボトルに貼っておけば、もう一度同じ色を作りたいと思ったときに便利です。

オリジナルインクの作り方②-5

②-5
タグをつけるなどの一工夫を加えるだけで、特別感をプラスすることができますね!

混色でできるインクの例とレシピ

いろいろな配合で混色したインクがどんな色になるのか、いくつかの例を紹介しますので、ぜひオリジナルインクを作る際の参考にしてみてください。

2色を混ぜてできるカラーの例

2色の混色例1
『ピンク』と『ブルー』を混色したカラー例
2色の混色例2
『オレンジ』と『イエローグリーン』を混色したカラー例
2色の混色例3
『レッド』と『グリーン』を混色したカラー例
2色の混色例4
『オレンジ』と『レッド』を混色したカラー例

2色の混色でも、配合の比率次第で多くの色を作ることができます。
『レッド』と『グリーン』のように比率次第で大きく色が変化するものもあれば、『オレンジ』と『レッド』のように繊細な違いが出る組み合わせもあります。

3色を混ぜてできるカラーの例

3色の混色例1
『パープル』『ブルー』『グリーン』を混色したカラー例
3色の混色例2
『パープル』『レッド』『ピンク』を混色したカラー例
3色の混色例3
『レッド』『オレンジ』『イエローグリーン』を混色したカラー例
3色の混色例4
『イエロー』『ブルー』『オレンジ』を混色したカラー例

3色で混色する場合、組み合わせは膨大です!
自由な感性で自分だけの色を作ることができます。
2色の場合よりも色の微調整がしやすく、より理想の色を目指して深掘りすることができると感じました。

うすめ液を使った混色の例

『STORiA MiX』には、色を淡く、明るくしたいときに使う専用の『うすめ液』というものがあります。

うすめ液が写った写真

『うすめ液』は、インクから顔料(色の成分)を取り除いたもので、保存のための成分などを含んだ液です。
一時的であれば水で薄めるだけでもインクの色を淡くすることはできますが、ボトルに詰めて長期的に保存するときには、『うすめ液』を使って色を調整します。

うすめ液を混ぜている様子

『うすめ液』も、他のインクと同様にスポイトで必要な分量を垂らして混色していきます。

うすめ液を使用したときと使用していないときの比較写真

こちらの写真は『うすめ液』の分量を変えて比較をしてみたものになります。
上は『うすめ液』なしの色で、下は『うすめ液』の分量を5倍にしたものです。

『うすめ液』の分量が多いほどに、淡い色になっていき、サラサラとした書き味になっていきます。

おわりに

今回は、『STORiA MiX』を使ったオリジナルインクの作り方をご紹介しました。

理想の色を目指していろいろな配合を試すことで考え込んでしまうこともありますが、思った通りの色を作れたときは、愛着も湧き、書くことがより楽しくなります。
また、できあがったインクを誰かにおすそ分けするといった楽しみ方もありますので、お知り合い同士で交換してみるのも良いかもしれませんね。